【レポート】たんけん展示室

レポート

ミュージアム=「静かに勉強するところ」ではなく、

「モノを見て対話をしながら考えて想像する、コミュニケーションを取るところ」でもあることを小学生とその保護者に体験してもらう「たんけん展示室」。

2022年3月27日(日)の午前と午後、それぞれ1時間ずつ、計10組の皆さんにご参加いただきました。

その様子をイベント補佐として参加した学芸員の視点からレポートします。

イベント当日、隊員証の缶バッチを受け取り「はくぶつかんたんけんたい」に任命されると、隊員となった皆さんに、隊長(本日の企画学芸員)よりミッションが発表されます。

「常設展示室でひとつだけ家に持って帰るとしたらどれ?」

ミッションを達成するために、まずは予行演習。講座室で隊長の持って帰りたいモノをみんなで調査してみます。

「どんなかたち?」「どんないろ?」隊長からの問いかけに対して、

「たおれそうなかたち!」「黒いところがある!」……「ざらざらしてる!」「たけのこを焼いたにおいがするよ!」問いかけたこと以外にも気づいたことがあふれてきます。

隊員の協力で、次々とワークシート替わりのホワイトボードが埋まっていきました。

保護者の方には、その様子を見ていただいて、各隊員がこの後常設展示室でミッションを達成するための対話のヒントをつかんでいただきます。

ミッションの最後には、持って帰りたいモノに名前をつけなければいけません。これはかなりの難題です。

さて、福岡市博物館の常設展示室はとっても広く、限られた時間で回りきるのは至難の業です。そこで、今回のたんけんたいの為につくられた常設展示室「たんけんのちず」が参考になります。地図をみると「土のエリア」「音のエリア」…「やみのエリア」?!

隊員は好きなエリアを選んで、いざみんなで常設展示室へ!

隊長からは展示室でのお約束として「たくさんお話しをすること」が伝えられます。「しゃべっていいの?!」と保護者の方含め、少し驚きながらも20分勝負のミッションスタートです。

隊長はじめ隊長補佐(学芸員)も隊員とのおしゃべりのために展示室をめぐります。

「きらきらしたもの探してるんだけど」「これってさびてるの?」「こんな大きいもの家のどこに置けるかな」

隊員たちは予想以上に速いペースでワークシートを埋めてくれました。

最後に、講座室に戻って報告会!……ですが、ここでは隊員(こども)と保護者とで別々の輪に別れます。

「お子さんのお話しはおうちに帰ってから聞いてみてくださいね」ということで、

盛り上がる隊員の輪が気になりつつも、大人たちの輪では
「展示室でこどもに説明を求められたらと構えてしまっていた」、「誘導的な質問をしていたかも」などという気づき、「また来てじっくりみたい」と自身の関心が高まったという声を聞くことができました。

一方で、隊員たちは今日のミッションの成果を見せ合いっこをします。

予行演習での活躍の成果がそれぞれのワークシートにもばっちり反映されて、観察による書き込みが充実しています。モノの名前も「大きなみみかき」、「きょっちゃん」など、特徴をよく捉えたものや愛着が感じられるものなど素敵でした。短い時間の中、隊員のみんな、お見事です。

「歴史」を未履修の学年対象の展示室でのイベントはこれまで少なく、隊長はじめ、隊長補佐の我々も非常に刺激を受けたイベントとなりました。

気軽に来ていただけるきっかけづくりをこれからも考え続けていきたいと思います。

参加いただいた隊員、保護者の皆さんにはミュージアムが身近に感じられるイベントになっていましたら嬉しいです。

無事、ミッション達成!!!

関連記事

特集記事

TOP